インプラント

オールオン4とは?少ない本数で全顎を支える仕組みと適応

公開 2026-06-21更新 2026-06-23読了 約7分監修 歯科医師 監修
しっかり噛めることを喜ぶシニアの笑顔

多くの歯を失った方や、総入れ歯の使い心地に悩む方の選択肢として知られる「オールオン4」。少ない本数のインプラントで、片顎すべての歯を支える治療法です。どんな仕組みで、何がメリットで、誰に向いているのか——基本をわかりやすく整理します。

オールオン4とは

オールオン4は、片方の顎に4本程度のインプラントを埋め、それを支えにして連結した歯(ブリッジ状の人工歯)を固定する治療法です。すべての歯を1本ずつインプラントにするのではなく、少ない本数で全体を支えるのが特徴です。

骨がしっかりしている前方部分を選んでインプラントを埋め、奥側は傾けて埋入することで、限られた骨を有効に使いながら全体を安定させる設計になっています。

総入れ歯との違い

総入れ歯が歯ぐきの上に乗せて使うのに対し、オールオン4は顎の骨に固定されます。この違いから、使い心地に差が出ます。

一方で、外科処置が必要で、費用は自由診療となります。総入れ歯にも「保険で作れる」「手術が不要」という利点があり、どちらが良いかは状況と希望によります。

メリットと注意点

メリット:固定式でよく噛める、見た目が自然、入れ歯のような取り外しの手間がない、本数を抑えられるため全顎を1本ずつ埋めるより負担が小さい、といった点が挙げられます。

注意点:外科処置をともなうこと、毎日のていねいな清掃と定期的なメンテナンスが欠かせないこと、全身の健康状態によっては適応が限られることなどです。インプラントは埋めて終わりではなく、その後のケアが長持ちを左右します。

メンテナンスが前提

固定式とはいえ、清掃を怠ると歯ぐきや骨に炎症(インプラント周囲炎)が起こることがあります。専用の清掃用具の使い方や、定期メンテナンスの体制まで確認しておきましょう。

向いている人・慎重に考える人

検討に向いている人:多くの歯を失っている、総入れ歯が合わずに困っている、しっかり噛めることを重視したい、取り外しの手間をなくしたい、といった方です。

慎重に考えたい人:重い全身疾患がある、骨の状態が大きく不足している、喫煙習慣がある(治りに影響することがある)といった場合は、適応や進め方を医師とよく相談する必要があります。適応の可否は、CTなどによる精密な診断で判断されます。

治療の流れ

一般的には、カウンセリングとCT診断 → 治療計画 → インプラント埋入の手術 → 仮の歯の装着 → 骨とインプラントの結合を待つ → 最終的な歯の装着、という流れで進みます。手術当日に仮歯が入る方法もあり、その日のうちに見た目と噛む機能を取り戻せる場合があります。

治療期間や通院回数、費用は、骨の状態や医院の方針によって異なります。複数の選択肢(総入れ歯やほかのインプラント設計)と比べたうえで、納得して選ぶことが大切です。

よくある質問

オールオン4は総入れ歯と何が違いますか?
総入れ歯が歯ぐきに乗せて使うのに対し、オールオン4は顎の骨に固定したインプラントで歯を支えます。取り外しがなく、ずれにくく、よく噛めるのが特徴です。一方で外科処置が必要で、費用は自由診療となります。
本当に4本だけで全部の歯を支えられるのですか?
骨のしっかりした部分を選び、奥側のインプラントを傾けて埋めることで、少ない本数でも全体を安定して支える設計です。ただし骨の状態によって本数を増やす場合もあり、適応の可否は精密な診断で判断します。
監修コメント歯科医師 監修

「もう総入れ歯しかない」と思っていた方が、固定式で食事を楽しめるようになるのは大きな変化です。ただし誰にでも最適というわけではありません。総入れ歯も含めた選択肢を並べ、骨の状態と生活に合うものを一緒に考えてくれる医院を選んでください。

監修:歯科医師 監修
本記事は歯科医師の監修のもと、一般の方向けにわかりやすさを優先して作成しています。

選択肢を、並べて考える

総入れ歯・部分入れ歯・インプラント——失った歯の治療法は一つではありません。比べてから決めましょう。

失った歯の治療法を比較する
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の治療や医療機関を推奨・比較するものではありません。症状や治療方針は個人差があります。実際の診断・治療については歯科医院にご相談ください。費用は自由診療の場合、医院により異なります。